2006年08月15日の日記
タイトル:お盆ですが
例によってサマソニに行ってきました。
サマソニとは、千葉は幕張で開催される都市型ロックフェスティバルです。いろんな意味でフジの対抗馬的な位置付けのフェスと言っていいでしょう。
今回、ビーチステージ(写真左)を初めて体験したのですが、これがかなりいい感じです。想像していただくと分かると思いますが、海辺で心地よい潮風に吹かれて、ビールを飲みながら音楽が聴けるというのはとてもいい気分です。未体験のかたは一度だけでも体験する価値ありだと思います。もし自分の好きなバンドが出演するのであればなおのことでしょう。フジでは味わえない開放感の一つが、確かにそこにはありました。
写真中央はアイランドステージです。前回はメッセの屋内ステージにあったのですが、今年はビーチステージそばのヤシみたいな木が生えている会場に移っていました。ここも雰囲気がよかったです。まさにアイランドという感じで、どうせなら最初からここに作ればよかったんじゃないかと思いました。コンクリートだらけのメッセの中にいるとさすがに気が滅入ってきますが、このアイランドとビーチとマリンスタジアムを交互に行き来するのであれば、意外と都市型とは言いながらも開放感にあふれたフェスとして楽しめるんじゃないでしょうか。
さて、マイベストアクトはというと、断トツで2日目のDJシャドウでした。
自分の想い入れが強かったせいもありますが、それ以上にパフォーマンスそのものが圧倒的で、思わず拳を握り締めてしまう瞬間が何度もありました。個人的に、ライブで聴いても彼の作り出すスネアとシンバルの音の響きは最高だということを確認できてとにかく嬉しかったです。弾力性や乾き具合、音の抜け方が絶妙で、なんかもう笑ってしまう程でした。聴いていると、やはり彼はキックやその他の低音を「絶対に不快に響かせない」という点で細心の注意を払っているんだな、と勝手に確信した次第です。ライブ中は近くで数人の酔っ払いがずっと騒いでいましたが、彼の音楽はそんなノイズをものともしない、確かな強度と凄みを持って全身を撃ち抜いてきたのでした。ちなみに写真右がそのDJシャドウのセットを準備中のマウンテンステージ(メッセ内)です。
以下、他に観たライブの感想↓
●65days of static
CDはイマイチだったが、ライブは驚くほどよかった。
最後にドラマーがイスの上に立ち、ドラムは叩かずに
ひたすら踊っていたのが笑えた。
●m-flo
盛り上げ上手。さすが売れっ子。
●EL PRESIDENTE
名前は知っていたが、こんな楽しげなバンドとは思わなかった。
もう1回観たい。
●カーディガンズ
『CARNIVAL』やってくれなくて残念。
●くるり
「TEAM ROCK」ツアーのライトハウス以来5年ぶりに観たが、
岸田の喉の調子が本当に悪そうだった。『虹』やってくれた。
●SCRITTI POLITTI
これも名前を知っていただけだったが、なかなかよかった。
●シャーラタンズ
無茶苦茶かっこよかった!もはやフロアはマッドチェスター!
フジのマンデーズといい、キャンセルのジョニー・マーといい、
今年の夏フェスのテーマの一つはマンチェスターだったのか。
●フレーミング・リップス
音楽もさることながら、演出に度肝を抜かれた。
オーディエンスを襲う数十個のオレンジ色の巨大風船、
サンタと宇宙人のダンス、炸裂するクラッカー、
そこへ始まった『RACE FOR THE PRIZE』!!かなりハイでした。
曲が終わるたびに「アリガトウ」と裏声で挨拶するお茶目なウェイン。
アンコールの『A SPOONFUL WEIGHS A TON』のドラムは
やはり生で聴いても脳を揺さぶった。
●ダフト・パンク
リップスを途中で抜けて観に行ったら、入場規制で入れないという罠。
またリップスに戻ってからマリンのメタリカ観に行きました。
●メタリカ
ちょっとしか観れませんでしたが、実際に目の当たりにすると
「うーん、やっぱすげーわ」と言うしかないような、貫禄あふれる
ステージだった。『ENTER SANDMAN』聴けました。
OFF TO NEVER NEVER LAND!!
●MUM DJ SET
名の通りムームのDJセット。北欧メルヘンが感じられて、
観てて楽しかった。
●TWO GALLANTS
これが凄かった!!
ギターとドラムのみで繰り出す、鋭く冷たく、かつ重厚感のある
ポストパンクサウンドと、ボブディランを彷彿とさせるような歌声。
まったく恐ろしい二人組だった。遠目では40~50代くらいの
おじさんに見えたのだが、調べたところによると僕と同い年
くらいなようです。
●ブンブンサテライツ
これも5年ぶりに見たが、以前よりもギターロック寄りになっていて、
緊張感や得体の知れなさがなくなっており、少し残念だった。
●スパルタ・ローカルズ
名前は知っていたが、意外と、というかかなりよかった。
新しいんだけど80年代ロックの図太さと分かりやすさを
持っているようなバンド。ブルーハーツを感じたりもした。
ステージでの煽りも面白く、漠然とした可能性を感じた。
●BEACH CRUSADERS IS GOOD
ビークルとYOUR SONG IS GOODのセット。ビーチに合っていた。
●アークティック・モンキーズ
ウワサのバンドだが、微妙だった。
歌の節回しのリズムは面白いが、曲とかリフとかほとんど同じ感じ。
先入観を持ってるからそう聴こえるのかな。
●MASSIVE ATTACK
想像以上に隙のないかっこよさ。これでもかというくらいに
キメキメだった。
『TEARDROP』の歌声が不安定でちょっと残念だったけど、
迫りくる音にとにかく圧倒されて、もう黙るしかありませんでした。
彼らもドラムの音がよかった。
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フジの2週間後にサマソニに行ったんだった。これもですます調で書いてある。マイミクの中にはフェスとか知らない人もいたから、わかりやすく配慮したのだろう。それぞれの演奏については、読んでいるとまるで昨日のことのように思い出す。この年はいいメンツだったなあ。まだ洋楽が90年代的な強さを(かろうじて)引きずることが出来ていた時代か。